明日が二倍になる日を夢みて|瀬尾まいこ「そして、バトンは渡された」
2024.03.09
#小説
書名:そして、バトンは渡された
著者:瀬尾まいこ
出版:2018年2月22日・株式会社文藝春秋
ページ数:372頁
好き:★★★★★
こんな人におすすめ:心をあたためたい人、やさしさに飢えている人、泣きたい人
どんな本?
優子には、五人の親がいる。母親は二人。父親は三人。血の繋がらない親の間を転々としてきた彼女は、十七歳の今、これまた血縁関係のない「森宮さん」と二人で暮らしている。
でも全然不幸じゃない。優子と森宮さんの関係はいたって穏やか。ただ、どこか一線を引いているような優子。あることをきっかけに生みの父親を探すことになった彼女は、歴代の家族に会いにいくことになるのだが…。
家族とは何か、愛情とは何かをやさしく教えてくれる一冊。あ、これから読む人にひとつアドバイス。ティッシュの用意は必須だよ。
読んだきっかけ
一度目は、妹に「めっちゃいいから読め!」と言われたので。
二度目は、あたたかい気持ちになりたかったから。とにかく涙を流したかった。
感想
二度目の読了後、これを書いている。
『そして、バトンは渡された』を読んだ。
また号泣してしまった。なんで、あんなに声を上げて泣いてしまうんだろう。あたたかすぎて、胸が締め付けられる。やさしすぎる。あたたかさでしんどくなるなんて。しんどいのか。しんどいのかもわからない。なんなんだろうこの感情は。本当に素敵な話だ。それだけは確か。
なぜこんなにも涙してしまうのか。
あんなにあたたかい家族を知らないから。
いや、そんなことはない。私の家族も仲が悪い方ではない。でも、森宮さんと優子のような関係性は、築けていない。家庭はそれぞれだから、同じ形にならないのは当たり前だけど。
自分の明日と、自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日が、やってくるんだって。親になるって、未来が二倍以上になることだよって。
一番好きな言葉。本文から引用。
一線引いてしまう優子を、森宮さんは乗り越えた。一線引いてしまう私を、あたたかく見守ってくれる人は現れるのだろうか。わたしの明日が二倍になる日はくるのだろうか。いつも、誰のことも心から信用できない。そんなわたしが、誰かのために心から頑張ろうと思える時がくるのか。今のわたしには全く見当もつかない。
映画はまた話が違うらしい。まだ観ていないけれど、Amazonプライムに入っていたから今度観てみようっと。