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傲慢な私がいた|辻村深月「傲慢と善良」

傲慢な私がいた|辻村深月「傲慢と善良」

2024.03.15

#小説

#ミステリー

#恋愛

書名:傲慢と善良
著者:辻村深月
出版:2019年3月5日・株式会社朝日新聞出版
ページ数:416頁(単行本)
amazonリンクhttps://amzn.to/3SMpRMe

好き:★★★★☆
こんな人におすすめ:結婚したいのかどうか分からない人、マッチングアプリを使っている人

どんな本?

ある日、婚約者が失踪した。
彼女を探すため、主人公・西澤架は彼女の過去を追い始める。次々と顕になる自分が知らない彼女の一面。世間知らずなほどの彼女の善良さと、己の傲慢さに気づく架。彼女を探す旅の中で、読者も隠された自分自身を見つけることになる一冊。
結婚したい人、したくない人、どちらにも読んでほしい。あなたの中に眠るのは、善良?それとも傲慢?

読んだきっかけ

周りの人がこの作品の話ばかりしていたから。
怖いものみたさもあった。婚活の世界を見てみたくて。

感想

完全に、私は「傲慢」。

私のことかな?
と思うくらい、主人公・架の考え方に共感してしまった。
いや、ここに共感していてはいけないのだけれど。

なんて突き刺してくる話なんだ。ぐさぐさだよ。なんだこの話は。

特に突き刺さったのは、

「あの子と結婚したい気持ち、今、何パーセント?」
「ーー七十パーセントくらいかな」
架がそう答えた瞬間だった。美奈子の顔に意地の悪い笑みが浮かぶ。「ひどいなぁ」と彼女が言った。
「ひどい?」
「今私、パーセントで聞いたけど、それはそのまま、架が真実ちゃんにつけた点数そのものだよ。架にとって、あの子は七十点の彼女だって、そう言ったのと同じだよ」

この部分。

私もマッチングアプリを使っていた時、
「悪くないんだけど、なんか違う気がするんだよね〜〜〜」
と言っていた。傲慢すぎる。

いい人だけど、付き合うまでいかないんだよね〜
って、もうこれ、相手に点数つけまくりじゃん。
自分のこと棚にあげすぎじゃん。

いつかは結婚したいけど、今は動かなくていいや、そのうちでいいや、とたかを括っている。傲慢ですわ。傲慢ですわ…。
「結婚相談所は、最後の手段ではありません。最初の手段なんです」
っていう言葉も刺さったなあ。自分であれこれ試して無駄な歳月を過ごすよりも、プロに最初から任せた方が手っ取り早いし、何よりスムーズに進むよ、ね。分かる。分かってはいるけれど、なかなか自分では気づけないもんだなあ。