百か事典

食を愛し、食に愛されたい|稲田俊輔「キッチンが呼んでる!」

食を愛し、食に愛されたい|稲田俊輔「キッチンが呼んでる!」

2024.03.13

#小説

#恋愛

書名:キッチンが呼んでる!
著者:稲田俊輔
出版:2022年11月18日・株式会社小学館
ページ数:208頁
amazonリンクhttps://amzn.to/3VjDjKr

好き:★★★★★
こんな人におすすめ:食べることが好きな人、引っ越しをする人・した人

どんな本?

エリックサウス総料理長・稲田俊輔氏の小説。彼が抱く、食への異常な探究心があらわれている。
新しい部屋に引っ越して、新しい生活を始める彼女が、食事と自分の心に向き合う物語。読むと普段の食事をもう少し大切にしよう、という気持ちになれる。
ちなみに、推薦文は平野紗季子さんだった。フード界の二台巨頭だ〜。

読んだきっかけ

稲田さんのイベントに行った時に見つけた本。
表紙が可愛い。あと文体が好みで迷わず手に取った。
ご本人とお話する機会もいただけて、サインも!
野菜界で茄子が一番好きって話をしたら、稲田さんもそうだった。嬉しい。

感想

稲田さんって小説も書くんや…。

というのが最初に抱いた感想。お店をつくっている人、グルメコラムを書いている人、という印象しかなかった。

こういう、食を大切にする生活をしたい。ずっと憧れている。ななはちさん(昔よくみていたインスタグラマー)みたいな感じかな。一人前食堂(昔よくみていたYouTuber)よりはもっと実生活感あるもんな。ななはちさんだな。

主人公と、彼女を取り巻く仲間たちの関係性が素敵すぎる。彼女とアサコみたいな、食の話を思う存分できる関係性、いいなあ。唐揚げ上司との関係性も素敵だし、二郎系同僚とのそれもいい。

読んでいて、稲田さんの連載「異国の味」を思い出した。フランス料理の部分とか、ロシア料理の部分とか、稲田さんの経験がつまってるーーー!と興奮する。ビリヤニとかカレーの部分とか特に。この連載も面白くて好き。

1日目から順にじゃなくて、最初の数日が散らばっている構成もいい。別れた彼の話がところどころ出てくるのもいい。彼と彼女、相性良さそうなのに。今後も関係が続いていきそうではあるけれど、生活を共にすることはもうないんだろうな。
同じ日が彼と彼女の二つの視点で語られているんだけど、それもいいよな。別視点大好き。ハンバーグとカツサンドの2日目のことね。