日常の中にひそむ神をさがして|木下龍也「オールアラウンドユー」
2024.03.18
#短歌・俳句
書名:オールアラウンドユー
著者:木下龍也
出版:2022年10月7日・株式会社ナナロク社
ページ数:144頁
amazon:https://amzn.to/3PqP0eJ
好き:★★★★★
こんな人におすすめ:短歌に興味がない人、日記をつけている人
どんな本?
歌人・木下龍也さんの第3歌集。短歌、五・七・五・七・七。たった31字、されど31字。限られた文字で綴られる彼がみている世界の鮮やかさに息をのむ。短歌なんて古臭いと思っている人にこそ読んでほしい。
ページの角の丸み、カバーの質感など、装丁にもこだわりがみえる。電子ではなく、本屋に行って手に取ってほしい。できれば。いや、絶対。
読んだきっかけ
木下さんが登壇されるイベントに行き、そこで感銘を受けたから。
感想
本当に美しいよなあ。
同じ世界で生きているはずなのに、木下さんの目にうつる世界はどうしてこうも儚く、美しいのか。日記を書いているから、日常には十分目を向けているはずだと思っていた。でも、もっともっと繊細に扱うことができるかもしれない。まだまだ私は、日々を流し見しているのかもなあ。
帯にも書かれている表題作。
詩の神に所在を問えばねむそうに答えるAll around you
公演の時にもおっしゃっていたけれど、歌を詠むきっかけは生活の中にいくらでも転がっているんだな、と。まずは日常で感じたことを31文字で表現してみるところから始めましょう、とのこと。私も日記の最後に短歌でもいれてみようかしら。誰かに見せられるくらい、美しいものは詠めないけれど、そう力を入れて書くものでもないんだろうなあ。
もうやめよう 頭の中で 声がする
ああ今日も 健康とはほど遠い
いつものごとく、お菓子を食べ過ぎてしまった今日の私へ。